パニック障害で当院に通われている方がいらっしゃるのですが、少しずつ状態が良くなってきています。
今回はこの方の症例を詳しく紹介させていただきます。
どんなお悩みがあったか
パニック障害をお持ちで、動悸・ふらつき・不安神経障害・首と臀部の傷みなどもありました。
来院当初は自宅から半径300m以内しか外出出来なかった状態でした。
既往歴
当院に来るまでは、心療内科に通われていました。
そこで薬を処方されたものの、薬の効果がない状態でした。
当院での初回カウンセリング
初回のカウンセリングでは、様々なことを伺いました。
- パニック発作になった思い当たるストレスはあるか
- 普段の食事・食欲はあるか
- きちんと睡眠が取れているか
- 朝起きて活動し始めるのは現在は何時くらいからなのか
- いつ頃からパニック症状が現れるようになったのか etc
このカウンセリングでは、今の身体の状態と生活習慣を把握することが重要でした。
初回時の身体の検査
まずは首・肩のバランスや緊張度合いを見るための検査を行いました。
- 首の曲・伸展・側屈・回旋の可動検査
- 腰の前屈・後屈・回旋動作により痛みがあるかの可動域検査
- 脳のどこに負担が掛かっているのかを調べるため反射点を使っての筋力検査
- 内臓の状態を知るため反射点を利用しての可動検査
これらの検査で、身体のどこにアプローチをすれば改善に向かうのかを正確に把握します。
※動画内では患者さんの頭や首など指で触れた状態で膝を90度に屈曲して左右に倒す可動検査をしています。
検査の結果身体の様々な部分に問題があり、それらの問題によって自律神経バランスが崩れ、パニック発作が起きやすい体になっていました。
初回施術
初回の施術では身体全体のゆがみと関節・筋肉のバランスを整えることが必要でした。
頭骨の調整・腕の捻れの修正、足首の修正、骨盤調整、内臓の捻れ、頸椎1番のズレ修正を主に行い、全身を整えていきました。
施術による体の変化
この施術によって、各可動域の改善・痛み変化を感じていただけました。
また脳の負担を調べるための筋力検査が、施術前より強くなったことを体感出来たことで、とても喜ばれていました。
施術後のアドバイス
当院の施術だけでなく、家でのセルフケアや生活習慣を変える事がとても重要です。
これを行うかどうかで改善スピードが大きく変わります。
今回お伝えしたセルフケアは「夜寝る前に腹式呼吸を必ず行うこと」手足のグーパー運動は毎日実践してもらうこと」の2つです。
また日々の生活で気を付けていただきたいこととして、「焦ってYouTubeにある対策動画を実践しないこと」「スマホで眼の負担が増すようなことを出来るだけ避けてほしい」とお伝えしました。
初回の施術でスッキリはしているのですが、原因が完全になくなってはいません。
そのため症状に波があり、最低でも3ヶ月は定期的に継続して治療していかないと根本改善には繋がらないとお伝えしました。
施術2回目以降の施術
2回目から5回目までは初回とほぼ同じ内容の施術でした。身体は徐々に変わっていきました。
ただ後頭部と頸椎の関節部分が固まっているのが良くならないので、6回目の施術では環椎後頭関節を狙ったアプローチを行い、後頭部・頸椎が動きやすくなりました。
以後外出する範囲が半径500m以上に伸びてきました。
この方の現在
この方は現在月に1度来院されています。
来院当初は母親と一緒でなければ来院できなかったのが、今は1人で電車に乗って来院できるようになっています。
まとめ
パニック障害の場合、ストレス処理をどうするかも重要ですが、自律神経を安定させることも重要です。
自律神経を乱す要因は体に隠れています。それらを解消すれば、徐々にパニックによる不調も良い方向に変わっていくでしょう。
パニック障害では、「とにかく焦ってしまう気持ちに動かされない」ことが重要です。
身体が変わることで改善の希望を持てれば、焦る気持ちも少しずつ落ち着いてきます。
パニックには薬以外のアプローチもあります。改善せずにお悩みなら、こばやし整体院にご相談ください。