自律神経失調症で眠れないのはなぜか整体院院長が教える改善ステップ

毎晩ベッドに入っても寝付けず、やっと眠れたと思ったら夜中に何度も目が覚めてしまう。そんな辛い日々を過ごしていませんか。疲れているはずなのに眠れない、そんな矛盾した状態が続いているとしたら、それは自律神経失調症が影響しているのかもしれません。

病院で検査をしても「異常なし」と言われ、睡眠薬を処方されても根本的には何も変わらない。そんなもどかしい思いをされている方も多いのではないでしょうか。今日は、自律神経の乱れによって眠れなくなるメカニズムと、当院でどのようにアプローチしているのかをお話しします。

自律神経失調症で眠れなくなる理由

私たちの身体には、交感神経と副交感神経という二つの神経が存在しています。交感神経は日中の活動時に優位になり、心拍数を上げたり血圧を高めたりして身体を活動モードにします。一方、副交感神経は夜間やリラックス時に優位になり、身体を休息モードへと導いてくれます。

本来であれば、夜になると自然に副交感神経が優位になり、スムーズに眠りにつけるはずです。しかし、自律神経が乱れると交感神経が夜になっても興奮状態のままになってしまい、身体が休息モードに切り替わらなくなります。その結果、ベッドに入っても目が冴えてしまい、寝付けない状態が続いてしまうのです。

交感神経が優位なままだとどうなるか

交感神経が優位なままの状態では、心臓がドキドキと高鳴り、呼吸が浅くなり、筋肉が緊張したままになります。頭の中では色々な考えが巡り、明日のことや過去の出来事が気になって仕方がなくなります。こうした状態では、どれだけ「寝なければ」と焦っても、身体は眠る準備ができていないのです。

さらに厄介なのは、眠れないことへの焦りや不安がストレスとなり、さらに交感神経を刺激してしまうという悪循環に陥ることです。眠れない→焦る→さらに眠れない、この繰り返しが続くと、不眠は慢性化してしまいます。

睡眠ホルモンの分泌も乱れる

自律神経が乱れると、メラトニンという睡眠を促すホルモンの分泌も低下します。メラトニンは通常、夜暗くなると脳の松果体から分泌され、自然な眠気を誘ってくれるホルモンです。しかし、自律神経のバランスが崩れると、このメラトニンの分泌リズムも乱れてしまい、本来眠るべき時間に眠気が訪れなくなってしまいます。

また、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌も関係しています。通常、コルチゾールは朝方に多く分泌され、夜には低下するのですが、慢性的なストレス状態では夜間でもコルチゾール濃度が高いままになり、身体が覚醒状態を維持してしまうのです。

自律神経失調症による不眠の特徴

自律神経失調症が原因で眠れない場合、いくつかの特徴的なパターンがあります。あなたの症状と照らし合わせてみてください。

入眠障害

ベッドに入っても30分以上寝付けない状態が続きます。身体は疲れているはずなのに、頭が冴えて眠れない。時計を見るたびに時間が経過していくことに焦りを感じ、余計に目が冴えてしまう。こうした入眠障害は、交感神経が過剰に働いている典型的なサインです。

中途覚醒

やっと眠れたと思っても、夜中に何度も目が覚めてしまう。一度目が覚めると再び眠るまでに時間がかかり、結果的に睡眠時間が細切れになってしまいます。中途覚醒が続くと、睡眠の質が著しく低下し、朝起きても疲れが取れません。

早期覚醒

予定よりもずっと早い時間、たとえば午前3時や4時に目が覚めてしまい、その後眠れなくなってしまう状態です。早期覚醒は、自律神経のバランスが大きく崩れているサインでもあります。

熟眠障害

睡眠時間は十分にとっているはずなのに、朝起きたときに「ぐっすり眠れた」という感覚がなく、疲労感が残ったままになります。眠りが浅く、身体が十分に休息できていない状態です。

病院での一般的な治療とその限界

自律神経失調症による不眠で病院を受診すると、多くの場合、睡眠薬や抗不安薬が処方されます。確かに薬を飲めば一時的に眠ることはできるかもしれません。しかし、薬はあくまで症状を抑えるものであって、自律神経の乱れという根本原因を解決するものではありません。

睡眠薬を飲み続けると、身体が薬に慣れてしまい、徐々に効果が薄れてきます。そうなると薬の量を増やしたり、より強い薬に変更したりすることになります。また、薬には依存性や副作用のリスクもあり、長期的に見ると決して理想的な解決策とは言えません。

さらに、薬を飲んで無理やり眠ることができても、それは自然な睡眠とは異なります。薬の力で意識を失っているだけで、身体は本当の意味で休息できていないことも多いのです。薬をやめようとすると、かえって不眠が悪化してしまうこともあります。

当院が自律神経の乱れによる不眠にアプローチする方法

当院では、自律神経失調症による不眠に対して、薬に頼らない根本的なアプローチを行っています。まず最も重視しているのは、あなたの不眠の本当の原因を特定することです。自律神経が乱れる原因は人それぞれ異なります。ストレスが原因の方もいれば、身体の歪みや内臓の不調が影響している方もいます。

徹底的な検査で原因を特定

当院では初回に時間をかけて、5種類の独自検査を行います。姿勢分析、脳反射を利用した検査、動きの検査、整形外科検査など、多角的に身体の状態を把握していきます。頭蓋骨の歪み、内臓の緊張、横隔膜の状態、骨盤の歪みなど、細かくチェックしていきます。

開院以来、数多くの不眠症の方を診てきましたが、その原因は本当に一人ひとり違います。頭蓋骨の歪みが原因で脳が常に興奮状態になっている方、横隔膜の緊張で呼吸が浅くなり交感神経が優位になっている方、骨盤の歪みから内臓機能が低下し代謝が悪くなっている方など、様々なパターンがあります。

身体全体のバランスを整える施術

原因が特定できたら、あなたの身体に合わせた施術を行います。当院の施術は、バキバキと音を鳴らすような強い刺激ではなく、身体に優しいソフトな刺激で行います。強い刺激は交感神経を刺激してしまうため、自律神経失調症の方には適していません。

頭蓋骨の調整、内臓の位置や緊張の調整、骨格の歪みの修正、筋膜のリリースなど、西洋医学と東洋医学を融合させた独自の手技で、身体全体のバランスを整えていきます。そうすることで、自律神経が本来の働きを取り戻し、自然に眠れる身体へと変化していくのです。

生活習慣のアドバイスも重要

施術だけでなく、日常生活での過ごし方も大切です。睡眠環境の整え方、入浴のタイミング、食事の内容、スマートフォンやパソコンの使い方など、自律神経を整えるための具体的なアドバイスもさせていただきます。

こうした小さな積み重ねが、自律神経を整え、質の良い睡眠へとつながっていきます。

実際に改善された患者様の例

当院には、睡眠薬も効かなくなってしまったほど重度の不眠症の方が来院され、施術を重ねることで薬を使わずに眠れるようになった例もあります。その方は初回の検査で、頭蓋骨の歪みによる脳の興奮状態、横隔膜と骨盤隔膜の緊張、頭部内熱の蓄積などが見つかりました。

最初は下肢や内臓の調整を行い、代謝を改善することで徐々に頭部の熱が抜けるようにしていきました。その後、頭蓋骨の調整や頸椎の拘縮を解除していくことで、入眠時間が短くなり、中途覚醒の回数も減っていきました。30回ほどの施術で、薬を使わなくても眠れる日が増え、現在は月に一度のメンテナンスで良好な状態を保っています。

もちろん、すべての方がこのように改善するわけではありませんし、改善までの期間も人それぞれです。しかし、薬に頼らず自分の力で眠れるようになることは、決して不可能ではありません。

一人で悩まずにご相談ください

眠れない夜が続くと、身体だけでなく心も疲弊してしまいます。日中の集中力が低下し、仕事や家事にも支障が出てきます。イライラしやすくなったり、気分が落ち込んだりすることもあります。不眠は、あなたの人生の質を大きく損なってしまう症状なのです。

「これくらい我慢すればいい」「いつか自然に治るだろう」と思って放置してしまうと、症状はどんどん悪化していきます。自律神経の乱れは、放っておいて自然に良くなるものではありません。適切なアプローチをすることで、改善への道は開けます。

当院は、あなたが本来持っている自然治癒力を引き出し、薬に頼らずに眠れる身体を取り戻すお手伝いをします。一人で抱え込まず、まずは一度ご相談ください。あなたが再びぐっすりと眠れる日々を取り戻せるよう、全力でサポートいたします。