
院長:小林お気軽にご相談ください!


突然「天井がぐるぐる回る」「起き上がれない」といった強烈なめまいを経験したとき、頭の中を駆け巡るのは「これは脳の病気なのか、耳の病気なのか」という不安ではないでしょうか。特に、良性発作性頭位めまい症と前庭神経炎は、どちらも激しいめまいを引き起こす代表的な内耳の疾患でありながら、症状の現れ方や経過がまったく異なります。
このふたつは混同されやすいからこそ、「自分はどちらなのだろう」と検索される方がとても多いんですね。
この記事では、開業以来20年以上にわたってめまいでお悩みの方と向き合ってきた整体師の立場から、ふたつの疾患の特徴と違い、そして整体がどのように関わることができるかをできるだけわかりやすくお伝えします。


「めまいが数日続いているのに、病院では異常なしと言われた」という方が当院にも多く来院されます。ふたつのめまいの特徴を知るだけで、次に何をすべきかが見えてきますので、ぜひ最後まで読んでみてください
めまい症状の中でもっとも多いとされているのが、この良性発作性頭位めまい症です。耳の奥、内耳にある「耳石器」という器官から剥がれ落ちた耳石の粒が、三半規管の中に迷い込んでしまうことで発症します。三半規管はもともと頭の動きを感知するセンサーのような役割を持っているのですが、そこに耳石が入り込むと誤った回転の信号が脳に送られてしまい、激しいめまいが引き起こされます。


特徴的なのは、「頭を動かしたときだけめまいが起きる」という点です。安静にしている状態では症状が落ち着き、特定の体勢の変化がきっかけになります。朝目が覚めて起き上がろうとした瞬間、寝返りを打ったとき、上を向いたとき、などに急激なめまいが数秒から長くても1〜2分程度続き、その後はおさまります。
50歳以上の女性に多く見られる傾向があり、加齢や疲労、ホルモンバランスの変化が耳石の剥離に影響するとも言われています。決して珍しい疾患ではなく、めまいで病院を受診した方の約4割がこの診断を受けるというデータもあります。
一方、前庭神経炎は内耳から脳へ平衡感覚の情報を伝える「前庭神経」がウイルス感染などによって炎症を起こし、機能が低下することで発症するめまいです。ウイルスの影響で片側の前庭神経が突然使えなくなるため、左右の平衡バランスが急激に崩れ、嵐の中にいるような激しい回転性のめまいが突然訪れます。
前庭神経炎のもっとも大きな特徴は、「じっとしていてもめまいが続く」という点です。良性発作性頭位めまい症とは異なり、頭を動かさなくても止まらず、数時間〜数日間にわたって強い回転感が持続します。吐き気や嘔吐を伴うことも多く、発症直後は立ち上がることすら困難なほどの状態になる方もいます。
発症のきっかけとして多いのが、風邪やインフルエンザなどウイルス感染症にかかった後です。30代〜60代に多く見られ、働き盛りの世代が突然の激しいめまいで数日間寝込んでしまうこともめずらしくありません。
「どちらも激しいめまいで区別がつかない」と感じる方も多いと思います。整理してみると、実はいくつかの重要な違いがあります。
| 良性発作性頭位めまい症 | 前庭神経炎 | |
|---|---|---|
| めまいの持続時間 | 数秒〜1〜2分程度 | 数時間〜数日間 |
| 安静時の状態 | おさまることが多い | じっとしていても続く |
| 発症のきっかけ | 特定の頭位変換(起き上がり・寝返りなど) | 突然(ウイルス感染後が多い) |
| 難聴・耳鳴り | 原則なし | 原則なし |
| 吐き気・嘔吐 | あることもある | 強いことが多い |
| 主な発症年齢 | 50代以上・女性に多い | 30〜60代 |
ここで注意していただきたいのは、前庭神経炎が回復する過程で、続けて良性発作性頭位めまい症を発症するケースが一定数あるという点です。前庭神経炎の炎症によって耳石が剥がれやすくなることが原因と考えられており、「前庭神経炎が治ったと思ったら、また頭を動かすとめまいがする」と再来院される方もいらっしゃいます。
また、両疾患ともに「難聴や耳鳴りがない」という共通点があるため、もし耳が聞こえにくい・耳鳴りがするという症状が加わる場合は、メニエール病など別の疾患の可能性も考えられますので、耳鼻咽喉科への受診をおすすめします。
「脳梗塞ではないか」という不安を持って検索された方もいるかもしれません。実際、脳の病気でもめまいが起こることがあるため、この不安はとても自然なことです。ここでは、整体師の立場から知っておいていただきたいポイントをお伝えします。
脳の血管障害によるめまいには、「ろれつが回らない」「物が二重に見える」「片側の手足に力が入らない」「激しい頭痛」などの症状を伴うことが多いとされています。こうした症状が同時に現れている場合は、すみやかに救急受診をしてください。これらの症状がなく、めまいだけが単独で現れている場合は、耳由来のめまいである可能性が高いと言われています。
ただし、判断はあくまで専門医が行うものです。「何日も続くのに病院に行っていない」という状況は避けていただき、まずは耳鼻咽喉科か脳神経内科での診察を受けることを強くおすすめします。その上で「異常なし」と言われた場合や、症状が繰り返す場合に、整体を含めた身体全体へのアプローチを検討していただけると良いと思っています。
「病院で良性発作性頭位めまい症と診断され、一度は治ったのに何度も再発している」というご相談を多くいただきます。なぜ繰り返すのか、その背景には、耳石の剥離という直接的な原因だけではなく、身体全体のバランスの問題が関わっていることが多いと感じています。
開院以来のカウンセリングや検査結果から断言できるのは、めまいの原因はひとつではなく、複数の要因が複雑に絡み合っているケースがほとんどだということです。具体的には次のような要因が挙げられます。


薬やエプリー法などの頭位変換療法で一時的に症状が落ち着いても、こうした根本的な要因が残っていれば、同じことが繰り返されるのは当然のことです。「治ったと思ったらまた出た」「季節の変わり目に必ず再発する」という方は、身体の根本的な状態を見直すタイミングかもしれません。
「整体でめまいが改善するの?」と疑問に思われる方もいるかと思います。もちろん、整体は医療機関での診断や治療に取って代わるものではありません。ただ、めまいの改善を困難にしている身体の状態に対して、整体が果たせる役割は確かにあると感じています。
当院での施術では、まず首・肩・頸椎の状態、頭蓋骨のゆがみ、自律神経の乱れ、骨盤を含めた全身のバランスなど、多角的な検査を行います。めまいという症状は耳だけを診るのではなく、身体全体のつながりの中で捉えることが大切だと考えているからです。内耳への血流は頸部の筋肉・関節の状態と密接に関係しており、首のこりや緊張を緩和することが、内耳の血流改善や自律神経のバランス回復につながることがあります。


特に「病院では異常なしと言われたが症状が続いている」「薬を飲んでも再発を繰り返している」という方に、全身からアプローチする整体という選択肢を知っていただきたいと思っています。
良性発作性頭位めまい症や前庭神経炎に対して、医療機関では主に次のような対応が行われます。


薬物療法は急性期の激しい症状を和らげるという点では一定の効果がありますが、根本的な体質の改善には至らないケースが多く、症状が繰り返されるたびに薬に頼る状態になってしまうこともあります。エプリー法は専門家が適切に行えば有効ですが、誤った方法では症状が悪化するリスクもあります。
整体の強みは、こうした医療的な処置の後も残る「身体の根本的なバランスの乱れ」に対してアプローチできる点にあります。薬で症状を抑えながら、同時に身体の根本原因を取り除いていくことが、再発を防ぎ本当の意味での回復につながると当院では考えています。
良性発作性頭位めまい症や、めまいを繰り返す状態でお越しになった方が、当院での施術を通じてこのような変化を実感されています。
自然法則に則った心と体を整える当院の整体は、めまいの改善と非常に相性がよく、劇的に回復するケースも見られます。長年めまいに悩んでいたからといって、諦める必要はありません。
良性発作性頭位めまい症と前庭神経炎は、どちらも内耳由来のめまいですが、症状の現れ方・持続時間・経過はまったく異なります。そしてどちらも、身体全体の状態が症状の慢性化や再発に大きく影響しているというのが、20年以上の臨床を通じて私が確信していることです。


「また病院に行っても同じことを言われそう」と感じている方、「薬をやめると戻ってしまう」と不安な方、ぜひ一人で抱え込まないでほしいのです。症状がつらいときは、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。あなたの身体に何が起きているのかを丁寧に検査し、原因を特定したうえで、最短で根本改善へ向かうお手伝いをします。
こばやし整体院・ひばりヶ丘院院長 小林誠

