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パニック障害で深呼吸すると苦しい…呼吸法を頑張りすぎないために

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電車の中や仕事中に急に息が苦しくなると、「もっと深く吸わないと」と焦ってしまうことがあります。ところが、何度も大きく息を吸おうとするほど胸が詰まるように感じ、さらに不安が強くなる方も少なくありません。

こばやし整体院・ひばりヶ丘院の小林です。この記事では、パニック障害で息苦しさを感じたときの呼吸の考え方、家で試せること、医療機関へ相談したい状態についてお話しします。

先に全体像を確認したい方は、パニック障害の症状ページもあわせてご覧ください。ここでは、呼吸が浅い、深く吸えないと感じたときに何から始めればよいのかを、日常の場面に沿ってお伝えします。

院長:小林

まず呼吸を頑張りすぎないこと

目次

息が苦しいときほど大きく吸いすぎない

パニック発作では、突然の動悸や息苦しさに驚き、呼吸が速くなることがあります。本人には空気が足りないように感じられるため、何度も大きく吸おうとしてしまうのも無理のない反応です。

ただ、呼吸が速くなっているときに大きな呼吸を繰り返すと、かえって苦しさやふらつきを感じることがあります。苦しいときほど何度も大きく吸わないという考え方を覚えておいてください。

「息が入らない」と感じた瞬間ほど、吸うことだけに意識が集まりやすくなります。まず座れる場所があれば体を支え、肩やあごに余計な力が入っていないかを確認しながら、今できている呼吸を急がないことから始めます。

深呼吸をすると余計に苦しく感じる理由

深呼吸と聞くと、胸いっぱいまで大きく吸い込む方法を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、パニック発作で呼吸が速くなっているときは、たくさん吸うことが目的になると呼吸への意識が強まりすぎる場合があります。

吸う量より速さを落とすことから始める

空気をできるだけ多く取り込もうとするより、まず呼吸の速さが上がりすぎていないかを確かめます。肩が大きく上下するほど吸わず、無理のない小さめの呼吸を続けるほうが楽に感じる方もいます。

何秒吸って何秒吐くという方法もありますが、数字を守ろうとして緊張するなら無理に合わせる必要はありません。自分が苦しくない範囲で、吸う動作を急がず、吐く息もゆっくりにするところから試してみてください。

深く吸えない感覚に逆らいすぎない

胸や喉が詰まるように感じると、「ちゃんと吸わなければ」と考えてしまいます。その感覚に逆らって何度も大きく吸うほど焦りが増すなら、呼吸を完璧にしようとすることはいったんやめてもかまいません。

腹式呼吸も、必ずお腹を大きく膨らませなければならないわけではありません。お腹を動かそうとして体に力が入る方は、形にこだわらず、普段より少しゆっくり呼吸できているかを確かめる程度で十分でしょう。

呼吸が浅いと感じたら肩と姿勢を確認する

不安が強くなると、肩をすくめたり胸まわりに力が入ったりして、呼吸が浅く速く感じられることがあります。そんなときは呼吸だけを変えようとせず、まず体を支えられる姿勢を作るところから始めます。

私が体の状態を確認するときも、呼吸だけを切り離して考えるわけではありません。肩が上がったままになっていないか、あごを強く引いていないか、背中や胸に必要以上の力が入っていないかも一緒に確認します。

デスクワーク中であれば、姿勢を正そうとして胸を張り続けるより、椅子の背もたれに軽く体を預けたほうが呼吸しやすいこともあります。自分の体を無理に固定せず、余計な力を抜ける場所を一つ探してみましょう。

発作中は簡単な手順だけ覚えておく

発作が起きてから複雑な呼吸法を思い出そうとすると、それ自体が負担になることがあります。正しい息の仕方を完璧に再現するのではなく、やることを少なくしておくほうが実際の場面では使いやすいでしょう。

発作時に自分で試すなら、次の順番を目安にしてください。すべてを一度に行う必要はなく、一つできたら次へ進むくらいでかまいません。

最初のステップ

座れる場所で体を支え、肩とあごの力を抜きます

次のステップ

大きく吸おうとせず、呼吸を急がないようにします

続けられそうなら

吐く息を慌てず、自分が楽な速さで続けます

途中で余計に苦しく感じたら、その方法にこだわって続ける必要はありません。呼吸法は発作を必ず止めるためのものではなく、焦りを大きくしないために選べる方法の一つと考えてください。

なお、以前は過呼吸の際に袋を口元へ当てる方法が知られていましたが、自己判断で行うことは勧められません。息苦しさにはパニック発作以外の原因も考えられるため、一般的な自宅ケアとして試さないようにしましょう。

呼吸を意識するほど不安になる場合もある

呼吸法を始めたのに、息を数えるほど苦しくなったという方もいます。発作の最中は体の変化に敏感になっているため、呼吸を細かく確認すること自体が不安を強める場合もあるからです。

秒数を守ることを目的にしない

何秒吸って何秒吐くという目安は分かりやすい反面、数字どおりにできないことで焦る方もいます。そんなときは秒数を外し、「さっきより少し急がず呼吸する」くらいの考え方に変えてみてください。

呼吸法がうまくできないことを失敗と考えないことも大切です。座って体を休める、人の少ない場所へ移動する、周囲の音に注意を向けるなど、呼吸以外にもできることがあります。

意識を呼吸以外へ移してみる

呼吸ばかり気になってしまうときは、足裏が床に触れている感覚や背中が椅子に触れる感覚などへ注意を向ける方法もあります。目に入るものや周囲の音を一つずつ確認するのもよいでしょう。

目的は、呼吸を無理に変えることではなく、呼吸だけに集中し続ける状態から少し離れることです。自分には息を数える方法が合わないと感じたら、別の方法を選んでも問題ありません。

発作がない時間に自分の呼吸を知っておく

発作中に初めて呼吸法を試すより、落ち着いている時間に一度経験しておくと取り組みやすくなります。毎日長時間練習する必要はなく、椅子に座っているときなどに短く試す程度から始めてください。

練習するときに確認したいのは、どれだけ深く吸えるかではありません。肩に力が入りにくい姿勢、苦しくならない呼吸の速さ、息を意識しすぎずに続けられる時間など、自分にとって負担の少ない条件を知ることです。

普段から呼吸を監視するようになると、それが新しい不安につながることもあります。練習は「いつでも正しい呼吸をしなければならない」という課題にせず、必要なときに思い出せる程度にしておくとよいでしょう。

電車や外出前に発作が心配になったとき

電車、人混み、会議、会食など、すぐにその場を離れにくい状況で発作を経験すると、「また苦しくなったらどうしよう」という予期不安が出ることがあります。外出前から呼吸が気になり始める方もいます。

その場合は、呼吸法だけをお守りのように使うのではなく、途中で休める場所や降りられる駅を事前に確認するなど、いくつかの選択肢を持っておくことも大切です。日常生活の負担を減らす工夫として考えてみてください。

発作が怖いからと外出をすべて避け続けると、行ける場所が少なくなり、さらに不安が強くなることがあります。一方で、無理をして一気に慣れようとする必要もありません。状況によっては医療機関と相談しながら進める方法もあります。

いつもと違う息苦しさは医療機関へ相談する

パニック障害と診断を受けている方でも、息苦しさのすべてを発作によるものと決めつけることはできません。初めて経験する強い症状や、これまでと明らかに違う胸の症状などがあれば注意が必要です。

特に、意識の状態がおかしい、いつもの発作とは明らかに違う、強い身体症状が続くといった場合は、呼吸法だけで様子を見続けず医療機関へ相談してください。身体の病気が隠れていないかを確認することが先になります。

パニック障害については、医療機関で薬物療法や認知行動療法などが説明されることがあります。治療内容はその方の状態によって変わるため、服薬中の方も自分の判断で薬の量や飲み方を変えないようにしてください。

今日できることから呼吸との付き合い方を考える

息が苦しいときは、何度も深く吸うことを頑張るより、まず体を支え、肩やあごの力を確認しながら呼吸を急がないことが大切です。深呼吸や腹式呼吸も、形を完璧にする必要はありません。

発作がない時間に、自分が苦しくなりにくい姿勢や呼吸の速さを短く試しておくのも一つの方法です。呼吸法だけに頼らず、予期不安への対応や医療機関へ相談する目安も一緒に持っておくと安心につながります。

呼吸だけでなく、肩や胸まわりの緊張、姿勢や体の使い方も含めて確認したい方は、こばやし整体院・ひばりヶ丘院へお気軽にご相談ください。


院長:小林

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